吾郎監督新作の意欲を語る

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お聞き苦しいかもしれないが、今日発見した毎日新聞の記事を見て、思わず「ほらね!」と心の中でにやりとしてしまった。私の感は当っていた。

毎日新聞の記事:宮崎吾郎監督「新作は人間ドラマを」

実は、映画を見た直後の日記に熱っぽくこんな記事を書いてしまった。

血と肉は宮崎監督から、そして骨格は高畑監督から

ベネチア国際映画祭での記者会見で、「自分は高畑勲的」と初めて明言。たぶん、父駿の「絵」は踏襲し行くのだろうが、中身はだいぶ違うものになるだろうと、かなりクールな視点で自分の事を見ているなと思う。ファンタジーがお得意の駿監督と同じ土俵に立ってみて、あらためて、父の偉大さを感じたのかも知れない。
このインタビューでも形容しているように「豊富なアイデアを紡いでいく日本建築的な映画作りの宮崎駿」とは良く言ったもので、鈴木プロデューサーも2004年頃にこんなインタビューを受けている。

ほぼ日サイトのインタビュー:ひとりという出発点

これは、まるで大工の棟梁のようだ。共通で確認する設計図は無く、棟梁の頭にしか図面は無い。イメージが固まるまで、職人達はじっと指令を待つ、大昔江戸時代はこんな風にして大工は仕事をしたそうだ。だから、常人では真似出来ない「見事な職人芸」が最後には出来上がる訳で、私達はその魅力に圧倒されてしまう。

吾郎監督は、きっと全くスタイルが違うだろう。彼独自の「鋭い視点」で次回作は、グワシッと心臓を鷲掴みにされるような、あるいは、これ以上無いと言える程優しさに包まれた、映画が出来上がるのでは無いかと期待している。(作画監督は、すっかり好きになってしまった山下監督で是非お願いしたい!)