北の住まい設計社のStudy Desk

[住まいづくり]

待ちに待った娘の学習机が来た。2年程前に知った「北の住まい設計社」というメーカーから購入したものである。北海道に工房もショールームもあるので、実物を見る事は実際に不可能なのだが、その評判の高さと、取り寄せたカタログの家具達の品の良さに惚れ込んで「いつか、新居にこの家具を入れたい」と思っていた。

今回、娘の小学校入学に合わせて「一生持って歩ける机を」と思い、大奮発して小物を入れるチェストまで付けて発注した。

デザインの切り替わり時期とかで、カタログの商品と違う新デザインが出来上がるのが予定よりも押してしまい、間に入ったショールームの営業さんが、ヤキモキと心配してくれた。10月下旬頃に最初の連絡をしてから、物が納品されるまで、実に5ヶ月かかってしまった。(ちょっとした家が建ってしまう)でも、待たされただけあって、到着した物はプロダクトとして非常に卓越した出来映えだった。

写真では非常にシンプルで割と平凡に見えてしまうかも知れないが、物を目の前にすると、そこに込められた行程の複雑さと熟練の技がふんだんに盛り込まれているのが、すぐにわかる。

一番驚いたのが、この机全ての表面の「手触り」である。まるで吸い付くように滑らかでその艶やかな感触は、決してウレタンフォームには無いものだというのは、よっぽど見る目が無い人でもすぐに判る。引き出しの底板に至まで、無垢材を使って、「ホゾ組」という技巧を駆使しているそうだ。

娘には固い「サクラ材(チェリー)」の物にしたのだが、サクラは割と真っ黒い節目が多く、木目の模様も複雑で、一見「触るとゴソゴソしているのでは」と思うのだが、その予想とは違う感触に、嬉しい驚きを覚えた。もし、娘が机を見たなり一言でも「いらない」と言ったなら、即私専用の机にしてしまおうと思っていた。。。が、6歳の子でも良い物は判るらしい。もの凄く喜んで、早速、あちこちに散らばっていた、筆記具やら画材、工作材を机に集めて、いそいそとお絵描きにいそしんでいた。

夫と二人で「ここが一番立派な書斎だ」と羨ましく話あったのは言うまでも無い。2歳の弟は、早速焼きもちを焼いて、この机に座りたがり、今はその端っこを借りて、自分もお絵描きをしている。

ちょっと贅沢かなぁとも思ったが、机は一生使える。一生ものの机に憧れた私としては、娘に揃えてやれた事をこっそり満足に思っているのだ。ただ、具合の悪い事に、この「北の住まい設計社」の家具の魅力に触れてしまい、「そのうち、また揃えたいなぁ」とカタログをつらつら眺めてしまっている。もちろん、大散財した直後なので、当分はその願望はお預けであるが。